正和先生のお料理教室「お食い初め」

お食い初め”とは生後100日目前後に子どもが一生食べ物に困らないように願い、
赤ちゃんに食べ物を与えるまねをする儀式です。

平安時代から続いている伝統ある儀式だそうです。

1000年以上も受け継がれている儀式をスルーするわけにはいきません。
臨月をひかえていた私が、教えていただきながらラジオ収録をしたいと正和先生に相談したところ、先生にとって”お食い初め”のメニューは初めての試みだったのですが、快く引き受けていただいた上、オリジナルのレシピを作ってくださりました。

地方によっても違うようですが、一般的な祝い膳の内容は一汁三菜で,
・鯛などお頭つきの焼き魚 ・煮物 ・香の物 ・汁 ・赤飯 です。
まず鯛などを口にもっていき食べさせる真似をします。
そしてお箸を歯固めの小石に触れてそのお箸を赤ちゃんの歯茎にあてます。
石のように固くて丈夫な歯が生えるように願うという意味があります。 
食は命の源。その食を噛む歯は大事ですよね。

正和先生はいわゆる一般的な、本流のメニューではおもしろくないから、と普段にでも気軽に作れて、たくさんの素材を使い、見た目もおいしく、彩りもよいメニューを考えてくださりました。

◇シーフードマリネ
いか、えび、たこ、アボガドを合わせてつけ汁をかけ、レタスのカップに盛ります。

コンソメジュリアン
旬の野菜を全て細いせん切りにし、よくアクを取りながら煮ます。
これは離乳食が始まってからとっても役立ちます。始めはコンソメなど調味料をいれず、野菜スープだけ、そのうち、やわらかく煮た野菜も食べられるようになります。

◇お赤飯
炊飯専用鍋+炊飯機能を利用すれば、1時間強でおいしいお赤飯が自動に炊き上がります。
ラタトゥイユ
にんじん、生しいたけ、ピーマン、赤パプリカ、なす、ねぎ、サツマイモなどお野菜たっぷり。
サツマイモは先に空揚げします。ニンニクのみじん切りとオリーブオイルで野菜を炒め、トマト缶、さとう、固形コンソメを加えて野菜が柔らかくなるまで煮ます。
仕上げには塩・こしょうと薄口醤油で味をととのえます。
これもにんにくや調味料をいれないで、離乳食用にアレンジできます。
今回はトーストにのせました。



器や食器も正和先生が用意してくださりました。お庭のビオラクリスマスローズで飾りつけ。


コンソメジュリアンはガラスのカップ&ソーサーで。 
お皿にのっているのはご自宅の庭にある石です。

先生がうちの子の”お食い初め”に使って、と折り紙の箱入りでプレゼントして下さいました。
そして、うちの子の歯茎にあてましたよ。
実際用意したのは、お赤飯・蛤のお吸い物・鯛のお頭付き・教わったシーフードマリネ・夏野菜焼きを作りました。
コンソメジュリアンは暑くなるまでは日々3日分ほど作って朝食に食べています。


子供の成長を願って行う儀式の親の思いは平安時代も今も変わらないものですよね。

私も正和先生のように上手にはできませんが、栄養と愛情たっぷりの料理を子供に作っていきたいと思います。