最中五郎 茶盌展 「唐津と柿の蔕」 

 ∴ん窯 やきもの山房

最中五郎 茶盌展 「唐津と柿の蔕」


とき:7月3日(金)〜7月5日(日)
   午前10時より 午後4時まで
  
≪やきもの山房≫ 桐生市新里町大久保 510-2  090-3477-4268
↓Blog
http://d.hatena.ne.jp/aien/


赤城南面に向かう353号から少し入った田園にやきもの工房兼ご自宅があります。
成長しているイネをわき目に、のどかなあぜ道を歩いて到着。


工房入口
工房を構えるにあたって、県内各地、埼玉県や長野県、京都なども合わせて
100か所以上の場所を見て、ようやくここに決めたそうです。
2010年にここで作陶活動をされています。
すぐ近くに建物がないので、窯から出る煙の心配もなく、
この大久保の土地は、粘土質で土が掘れるので、その土も混ぜて使っています。


灯油の大小陶芸窯で焼いています。


建物に入るとギャラリーになっていて、実際手に取ってみることができます。
自然光と草木が素敵な背景になっていて、より作品を映えたたせています。


大き目のお皿も素敵ですね。 
うちのありきたりな煮物も、美味しくなりそうです。


白い柄のあるやきものは、藁灰(わらを焼いてできた灰)をのせて
焼き上げます。 藁を譲ってもらって、最中さんが焼いて灰にしています。
その時によって柄の出方が変わってきたり、流れすぎてしまったり
するそうです。 コントロールできない難しさがまた陶芸の魅力なのでしょうか。
思いがけずよく柄が出たり、よい形になったりもするし、
窯を開けるまではわからないのでいつもドキドキしているし、
失敗が続くと本当に落ち込んでしまう、とイキイキとした表情で話してくださいました。


お抹茶をいただきました。
小皿に金平糖がおしゃれです。


於保久母(大久保)の土もそうですが、精製していない原土を多く
使っているので、細かい石のようにザラザラしている部分があったり、
味わいがあります。 

やきものは使い込むにしたがって表情が変化していくので、
使い方にもよって全く違った味わいになります。


"柿の蔕(かきのへた)”
陶芸やお茶をされている方にとってはおなじみ?なのでしょうか。
まず蔕(へた)の漢字が読めませんでした。
右が本物の柿のへたです。
柿の蔕茶碗は朝鮮半島李朝時代初期に作られた「高麗茶碗」の一種です。
茶碗をふせると柿のへたのように見えることが由来です。

鉄分の多い砂交じりの地を深い茶色に焼き上げ、厚みはありますが、
持つと軽いです。


わびさび、といいますか、渋いですね。

とにかく陶芸も茶道も門外漢なので、何も言う資格はありませんが、
60歳まで英文学(シェイクスピア)の専門で教授をされてたのをすっぱり辞めて、
ゼロから陶芸の世界に入って今に至る、最中さんの人生の厚みと人柄、魅力が
感じられる作品だなあ、と思います。
やっぱり作り手が生むものなので、作風がそのまま表れるんですね。



すぐ裏手が山になっていて氏神様の八坂神社があります。
立派な大木の並木になっています。
本当にいいロケーションだと思います。


旧小学校の分校が今は集会所として使われています。
ここに車を停めて山房まで歩いて行けます。

ガスプラザ展示会期間通して最中さんはいらっしゃいます。
じっくりご覧になってくださいね。
ご来場お待ちしております。