【ガス・瓦斯・Gas】

ガスは漢字だと「瓦斯」と書きます。まったくなじみがない
漢字ですが、変換すると出てきます。
わたくしども”桐生ガス”の正式社名は”桐生瓦斯株式会社”です。
他のガス会社さんで同じようなところも多いと思います。

「瓦斯」 … まず読めないですよね。
ガス、なのに、かわら??? 混乱してしまいます。
「斯」は音読みだと「シ」 、訓読みだと「斯く(かく)」と
読みます。”このように”という意味で、
”斯く斯く然然(かくかくしかじか)”とかで使われますが、
ほとんど使わない漢字ですよね。

漢字から、そのものを全くイメージできませんが、
「硝子(ガラス)」・「曹達(ソーダ)」と同じように、
全くの当て字、だそうです。

「ガス」と言えば、「ガス燃料」のことをほぼ差して使っていますが、
英語では「気体」という、物質の状態を意味します。

≪物質の状態=”三態”≫
・固体 Solid
・液体 Liquid
・気体 Gas
    一定の形と体積をもたず、自由に流動し、圧力の増減で
    体積が容易に変化する状態

ガスのことを”気体”として使っている言葉として、
◆ガス燃料
◆毒ガス
◆スキューバーダイビングのガスボンベ
◆ガソリン ”ガス欠”
◆山にかかる霧
排気ガス
◆火山ガス
◆おなら俗称
その他には、「不満、ストレス」がたまっていて、
それらを吐き出すことを”ガス抜きする”などと言ったりしますね。



桐生市立図書館のこどもコーナーで、とってもいい本を
見つけました! 
こども向けの図鑑や「〇〇シリーズ」などは、とてもわかりやすく、
絵で頭に入るのでいいですね。

【最初にガスに気がついたのは?】
1609年 ベルギーのヘルモント氏が、
「石炭に熱を加えると、なにかきみょうな気体(ガス)が出ること」
を発見したといわれています。

【ガスを最初に使ったのは?】
1792年、イギリスのウィリアム・マードック氏が石炭を蒸し焼きにして、
そこから取り出したガスで自分の家に明かりをつけて、人々を
驚かせたそうです。
エジソンが電球を発明したのが、1792年なので、ガスの灯りのほうが
ずっと早かったのですね。

【世界初!ガス会社設立】
マードック氏はこの石炭のガスが工場の照明としてもつかえることを
実現し、それが大評判となって、1812年ロンドンにガス会社が
作られました。
それによって、産業革命がすすめられることになっていったのですね。

【日本初!ガス灯】
1872(明治5)年、10月31日、横浜市の神奈川県庁前に
日本で初めてガス灯が10数基灯りました。
日本のガス事業の始まりの歴史的な瞬間です。
この日は「ガスの記念日」として毎年全国各地で記念イベントが
開かれています。

その後、東京や神戸にもガス会社がつくられて、ガス灯が街や
お店を照らすようになっていきました。
夕方になると、はっぴを着た「点消方(てんしょうがた)」が
長い竿で明かりをつけて回っていました。

【ガスマントルの発明】
1886年にオーストリアのヴェルスバッハ氏が「ガスマントル」を
発明して明るさが5倍にもなりました。これは木綿などの糸で編んだ
網袋に発光剤(トリウム、セリウム)を吸収させたもので、ガスの
炎に被せると明るく青白い炎を放ちます。
これにより、商店や劇場に使われるようになり、文化の発展にも
つながりました。

【桐生瓦斯株式会社創立】
1925年10月
1927年には桐生市内800戸に石炭ガスを供給開始しました。

≪石炭ガスの時代≫
日本各地の炭鉱から運ばれてきた石炭

こまかく砕く

蒸し焼きにする⇒ガス発生

コールタール・イオウ・アンモニアなどのガスの中の汚れを取る

高圧貯蔵タンク(ガスホルダー)

ガス漏れに気づくようくさいにおいをつける

ガスタンクから各家庭や工場へ

≪石油ガス時代≫
日本の石炭がだんだん少なくなってきて、地面の下の深くを
掘らないと石炭が取れなくなってきて、石油がとても安かったので、
ガスの原料も石炭から石油に変わっていきました。

原油を石油タンカーで運んでくる

原油を高温で熱し、水と反応させる⇒ガス発生

汚れを取り除き、ガスタンクへ

ガスタンクから各家庭や工場へ

天然ガスの登場】
石油ガスを使い続けていくと40年で枯れてしまう!ということで、
天然ガスが登場しました。
天然ガスは石炭や石油と同じように、地球が長い時間をかけて
作り出した”燃えるガス”
始めから”ガス”の状態で地球の奥深くに埋まっています。
主な成分は”メタンガス”です。

天然ガスの特長≫
天然ガスの主な成分であるメタンガスは燃やしたときに出る
 二酸化炭素の量が石油や石炭に比べて30%〜40%も少ないので
 地球温暖化を防ぐのに役立ちます。
天然ガスはいままでに見つかっている量だけでも、世界で使う分の
 60年はあるといわれています。
 まだ見つかっていないものを含めると、200年分以上あると
 考えられています。

天然ガス産出国】
1 アメリ
2 ロシア
3 イラン
4 カタール
5 オランダ
6 ノルウェー
7 中国
8 サウジアラビア
9 アルジェリア
10インドネシア

天然ガスの”液化”】
天然ガスは液化工場でよごれ、イオウ分、炭酸ガス、水分
などを取り除きクリーニングされ、
がすに圧力をかけたり、膨らませたりを何度も繰り返しながら、
ガスの温度をどんどん下げていくと、天然ガスは液化ガスに
変身して行きます。
最後にとじこめた液化ガスの圧力を一気に取り去って、
マイナス162℃に下げると、気体のときの1/600に
縮んでしまいます。

天然ガスが家まで届くまで】
マイナス162度でタンクから出た天然ガス

海水シャワーで600倍の天然ガスに膨らんでもどる

天然ガスガスはとれる場所で成分が違うので、他のガスと
混ぜて成分を調整する

成分を調整した天然ガスに、ガス漏れなどに気づくように
においをつける

都市ガス貯蔵タンク(ガスホルダーへ)

高圧の太い管からガバナーを通って、中圧、低圧の
細い管へ

そして家庭や工場へ

※ガバナー:ガスの圧力を調整する装置
      まちのあちこちにあります

【桐生ガス】
新潟で産出される国内産天然ガスに輸入された海外産天然ガス
混ぜたものを供給させていただいています。

今後とも、ガスの安定供給や無事故無災害、保安の確保を第一とし、
公益事業者として社会的責務を果たすことでお客様が安心して
都市ガスをお使いいただけるよう努力して参ります。