2014年 石原清紫新作展 「幽玄の友禅」


今年も石原さんの展示会が明日から始まります。
毎年テーマも素晴らしいのですが、
文献を詳しくわからないのがもどかしいどころです…


能楽の『井筒』は『伊勢物語』23段が元に作られた題目です。
伊勢物語』は作者不詳ですが、平安時代初期の作品で、
貴族であり歌人在原業平が主人公とされています。
お金持ち貴族で色男だったようで、旅行先々各地に浮気相手が
いたそうです。


在原業平の奥さんは紀有常女(きのありつねの娘)で、
どんな人物であったかほどんどわからないそうですが、
派手ではなく、地味な女性だったようです。


新作6点が『井筒』、『伊勢物語』をイメージした作品で
”群馬シルク200”で織られています。


『井筒』には帰らぬ夫を待ち続ける女の霊、
寂しさ、喪失感、耐える愛が盛り込まれています。

演目を見ると、もっといろいろ感じることができるのだろうな、
と思います。


伊勢物語』にでてくる、カキツバタ
愛知県の県花三河国八幡(現、知立市)が『伊勢物語在原業平
カキツバタの歌を詠った場所が由来になっています。

から衣
きつつなれにし
つましあれば
はるばる来ぬる
たびをしぞ思ふ



ここまでが新作です。


ここからがいままでの作品6点です。


かけられてる着物は12点、帯も12点ですが、
たたんである着物も見ることができます。
写真では実際の色合いが出ないですし、細かいデッサンも
わからないので、是非直接見ていただきたいと思います。


壁掛けタピストリーも素敵です。
メルヘンチックな絵もあって、見ているだけで楽しいです。